介護予防とお口のケア
2008年3月19日 水曜日
『口腔ケアは元気の秘訣〜介護予防とお口のケア〜』をテーマに
2006年歯の健康シンポジウムが6月3日(土)、よみうりホールで開催されました。
今年は介護保険法改正によって口腔ケアが介護予防サービスとして導入され、注目されています。
今回はこのシンポジウムでの議事をもとに、介護のなかで口腔ケアのあり方を探ります。
要介護高齢者の死因のトップは肺炎であり、そのうちの30%が誤嚥性肺炎であるといわれます。
日本大学歯学部摂食機能療法学講座教授の植田耕一郎先生は、療養中の脳卒中既往患者が、口腔ケアを十分に受けないために、体は健康でも口は寝たきりといった高齢者が増加しているという。
また、こういった現状を改善するために、摂食機能訓練と口腔清掃介助・支援・指導を受けることが大事だという。
一般に誤嚥性肺炎は、胃と食道が逆流するために、胃液あるいは胃内容物、つまり酸性のものを誤嚥すること(吸い込むこと)によって起こる場合や、口腔内、咽頭の細菌を気道に誤嚥し、肺炎を起こします。
寝たきりの方の入れ歯と口腔内
口腔の機能が悪いと
自浄作用も落ちて
汚れが繁殖しやすい
話す、食べることがないと
口腔内の環境はとたんに悪くなる
要介護高齢者にはこういった 誤嚥性肺炎を起こす可能性が高く、これを治療する方法として口腔ケアを受けることが必要だと藤谷順子氏(国立国際医療センターリハビリテーション科医長)は訴えています。要介護高齢者の口腔ケアは全身のリハビリテーションにも、生活全体の活性化にもつながってくるということです。
今年は介護保険法の改正によって口腔ケアが介護予防サービスとして取り入れられ、注目されています。もう一度、口腔ケアの大切さを再認識してみましょう。
歯の健康シンポジウムの情報については、日本歯科医師会のホームページにて
⇒http://www.jda.or.jp/
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